土地評価額はどこで調べる?売値との違いを知って不動産売却に活かそう!
2023.09.26
その他お困り不動産
「同じ土地なのに評価額が違うのはなぜ?」
「土地評価額の調べ方を知りたい」
周辺の不動産の取引履歴と土地の評価額が違いすぎると不安が増すばかり。不動産の価値はどれくらいなのか知りたいですよね。
「評価額よりも実際の売値が低すぎたり、高すぎたりしたら…!?」土地の評価額の調べ方や計算方法についてご紹介します。
このような方におすすめの記事です
- 土地の評価額の調べ方がわからない
- 評価額と売買価格の違いがわからない
- 自宅がいくらで売れるのか調べたい
- 売値が適正なのか判断が難しい
評価方法の違いに注意!5つの土地の評価方法とは?
自宅や土地の評価方法は、どのように調べるのでしょうか。
基本となるのは実勢価格、公示価格、固定資産税評価額、路線価、不動産鑑定評価の5つ。それぞれの評価方法について詳しく解説します。
1.実勢価格(時価)
実勢価格とは、実際に取引が行われる価格のことで、購入者と売却者との間で決まります。
実勢価格をより正確に確認するには、実際にそのエリアで不動産取引を行なっている不動産会社に確認することが最も有効的です。
一般の方でも、ネット上である程度の相場感を把握することは可能です。
例えば、国土交通省の「土地総合情報システム」で取引価格を確認することや、スーモやホームズなどの不動産ポータルサイトから周辺で販売されている物件を確認することが可能です。
- 不動産会社から査定を取得
- 「土地総合情報システム」などネット上で相場を把握する
2.公示価格
公示価格とは、国土交通省が発表している土地評価の基準となるものです。
毎年1月1日の地価を評価し、その結果は3月下旬に公開されます。
実勢価格と同じく、国土交通省の「土地総合情報システム」で確認できます。
1平方メートルあたりの価格が表示され「516,000(円/m²)」と書かれていれば、1平方メートルあたり516,000円ということです。公示価格は土地の基準値の価格からおおよその取引の目安として利用されます。
注意点として、公示価格は、該当の土地を更地として考えたときの価格です。土地上に建物がある場合には、築年数が新しければ建物の価値を加算する必要がありますし、築年数が経過している場合には建物の解体費用を差し引いた計算をする必要があります。
公示価格と実勢価格には乖離が生まれることも多いですので、あくまでも参考として捉える必要があります。
公示価格×土地の面積(m²)
3.固定資産税評価額
固定資産税評価額とは、市区町村が固定資産税の計算のために不動産を評価した価格です。
毎年1月1日の不動産の所有者に対して課税されます。
固定資産税は建物の購入金額だけでなく設備のグレードによっても異なります。送付される納税通知書で確認できますし、市区町村の役所で「固定資産税課税台帳」を閲覧・「固定資産評価証明書」を取得することによって確認が出来ます。
- 納税通知書
- 「固定資産税課税台帳」を閲覧(役所)
- 「固定資産評価証明書」を取得(役所)
4.路線価(相続税路線価)
路線価とは、相続税や贈与税の基準となる、道路に面した土地1㎡あたりの価格のことです。不動産を相続した場合の申告に必要な「評価額」の算出には、こちらの「相続税路線価」を用います。
路線価の計算は、奥行きや面している道路が価格に影響します。路線価の数値は国税庁のサイトで確認できます。
路線価×奥行価格補正率×地積
※土地の1面のみが道路に面している場合
5.不動産鑑定評価額
不動産鑑定評価額とは、不動産鑑定士によって評価される価格です。
不動産の時価と財産評価額に差があるような場合に活用するとよいでしょう。また、同族会社や親族間の売買の際にも利用されます。
用途地域や接道義務(建築基準法の道路に原則2メートル以上接しなければならない)、セットバックが必要か、開発行為が可能か、生産緑地や都市計画道路予定位置となっていないか、不整形地等など、多くの項目を調査の上、専門的な評価が行われるのが魅力です。
鑑定評価の費用は20〜40万円が相場といわれています。
不動産鑑定士に調査を依頼する
土地の評価額と売値との違い
同じ土地でも、それぞれの評価額には差が生じます。
土地の評価はインターネットなどから固定資産評価額や地価公示価格、路線価(立地条件が考慮されている)の基準値を調べる方法と、不動産会から査定(物件ごとの条件が考慮される)を取得する方法があります。
ただし、不動産会社の査定は、査定を行う営業担当によって精度が異なるのが実情です。そのため複数社から査定の提示を受けることで、より確実性の高い金額を確認することが可能になります。
土地の評価額の調べ方まとめ
土地の評価額はエリアの立地条件などが考慮されているため、実際の売値との間に価格差が生じることがあります。
ただし、簡単にインターネットから情報を入手できるものですので、ご自身でも一度は価格を確認してみることをおすすめ致します。
- 実勢価格・・・不動産会社の査定、「国土交通省の土地総合情報システム」などネットから
- 公示価格・・・「国土交通省の土地総合情報システム」から
- 固定資産税評価額・・・納税通知書、固定資産税課税台帳、固定資産評価証明書から
- 路線価・・・国税庁のサイトから
- 不動産鑑定評価額・・・不動産鑑定士に鑑定を依頼
なお、所有権とは異なりの「借地権」の評価額の算出には「借地権割合」を用います。
詳しくはこちらの記事で解説しております。
不動産の売却を考えるときに、いくらで売れるのかという売値は気になりますよね。インターネットでも調べられる評価額を参考にしながら、不動産会社からの査定と売却可能性、売却に適したタイミングなどの情報も入手しみてください。
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